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美容師の現在地 vol.16

経営者であり表現者でもある。どちらかに傾倒するのではなく、どちらもこなす。それが『OORRY.』のオーナー岡田だ。岡田はオーナーとなった今も、クリエイティブを続ける。そして、それが次世代を育てるということだと話す。そんな岡田の見据える未来とは?本人と、『OORRY.』の立ち上げから一緒に働くスタッフの長縄に話を聞いた。



「スターがいなくなった美容室ってどんどん老朽化していくと思う」

OORRY. | 岡田 守斗 -Morito Okada-


 

ーまずは、美容師になろうと思ったきっかけからお願いします

曽祖母から美容師の家庭に育ったので、子供の頃からその後ろ姿を見ていました。憧れもあったとは思いますが、自然と美容師を志すようになっていたような気がします。

 

ー2002年に渡米されていますが、どうして行こうと思われたのでしょうか?

小さい頃に海外へ行きたいと言っていたら、美容師の叔母が「美容師は技術があればどこへでも行けるから、美容師になったら?」と言うので、その頃から美容師になって25歳に渡米をしようと思っていました。

 

 

ー子供の頃から決めていたんですね。アメリカでは何をされていたのでしょうか?

初めは美容師の友達がいるニューヨークへ行く予定だったのですが、アメリカ西海岸の音楽が大好きになっちゃって(笑)。その音楽を追求しようとロサンゼルスへ行って、知り合いの紹介で日系の美容師さんのお店でアルバイトをしていました。あと、自分で商売も始めて、2年間アメリカと日本を行き来していました。

 

 

ーその経験は独立する際に生かされました?

『OORRY.』をオープンして4年になりますが、その感覚が今の全てのものに精通するというのはあります。

 

ーなるほど。では『OORRY.』さんのコンセプトを教えていただけますか?

『OORRY.』の店名は、“Our Original Representation Realizes Your”の頭文字を取った造語なのですが、その意味は「私たちの独創的な考えが、あなたのアイコンやヘアスタイルを実現する」で、お店の名前がそのままコンセプトになっています。

 

 

ーそのコンセプトへ至った経緯を伺ってもよろしいでしょうか?

自分が追求してきた技術は、ちょっとエッヂの効いたスタイルが多かったので、トレンドを勉強したりクリエイティブな撮影をしたりしている中で身に付けた独創的な考えなどを、お客様に落とし込めたらいいなと思って、そのコンセプトにしました。

 

ー岡田さんは継続的にコンテストに参加されていますが、そこは通ずる部分もあります?

そうですね。ひたすらやり続けることが大事だと思います。

 

 

ー社長として忙しい日々を送りながらも、クリエイティブをするべきだということでしょうか?

僕は社長業ですが、経営者としてお金を回すだけでなく、まだ前に出ていかなければいけない人間だと思っているので、今はクリエイティブをやり続けることも大事だと思っています。

 

ーそんな岡田さんにスタッフさんも追随すると思うのですが、いかがでしょうか?

最初はクリエーションの楽しさをみんなに伝えたかったのですが、スタッフの中にはあまりやりたくない人もいて。だから、最近ではやりたい人がやればいいのかなと思っています。昔は少人数で全員がそういうものを目指すサロンにしたいなと思っていたんですけど、人数が増えると、それぞれに得意分野もあるので、みんながそれを生かしてくれればいいかなというのはあります。

 

 

ーとは言え、2年連続でホットペッパーの「HOT PEPPER AWARD BEST STYLE」を受賞されていますよね

昨年は長縄、去年は僕が受賞しましたけど、そこはあまり重視していないです。

 

                                   

 

ーと言うことは、狙っていたわけではなかったと?

はい(笑)。狙っていたわけではなく、たまたま出しているスタイルが選ばれたというか、運が良かっただけだと思っています。正直「何でこれに票が入るんだろう?」っていう感じなので(笑)。ホットペッパーで好かれるスタイルと、美容師さんが好きなスタイルはちょっと違うと思うんですよ。だから、「何でこれに票が入るんだろう?」となるんです。

 

 

ーでも受賞の影響はあったのではないでしょうか?

集客につながりました。それだけです(笑)。

 

ーそれが一番大きいですよね。では、岡田さんが狙っている賞を教えていただけないでしょうか?

僕はJHAの世界を目指しているので、JHAで賞を受賞したいです。

 

ーそこへ向けて今どのようなことに取り組んでいます?

継続的に撮影をしています。自分で撮影もするし、カメラマンさんに頼む場合もあります。

 

 

 

ー経営者になってクリエイティブをしなくなる方もおられると思います。でも、岡田さんはやり続けるんですね

先日も東京の美容師たちと話をしていたのですが、『Nicole.』の西村さんが「クリエイティブは美容人生を豊かにする」と言っていて、まさにその通りだと思いました。クリエイティブをしていることでいろいろな繋がりが生まれるし、自分のルーティーンとして挑戦するので、いつまで経っても色褪せない。それに対しての経営をしていたら強くなっていくという話をしていて。

 

 

ークリエイティブと経営が一体となっていることで強さにつながるということでしょうか?

やっぱりスターがいなくなった美容室ってどんどん老朽化していくと思うんですよ。美容業界にも老朽化がきっとあって、スターじゃないけど、オーナーがクリエイティブをしていることで次の世代が続いていく。オーナーがあぐらをかいた瞬間に、下にいる子達は独立しちゃうと思うんです。挑戦しなくなってお金を追いかけてしまうことで。そうならないようにクリエイティブは続けていかなければいけないと思います。

 

ーその思いから続けられているんですね。続いてお店のことをお聞きします。『OORRY.』さんをどのような美容室にしたいとお考えなのでしょうか?

社員が本気で笑っている美容室にしたいですね。昨年ここへ移転したのもそのためです。お客様を待たせてしまう時間があったり、サロンワークにおいて負担になったりしている部分があるなと感じたので。

 

 

 

ーこちらへ移転されて広くなったと思いますが、この場所に決めた理由は何でしょうか?

実はこのビルを5年ぐらい前から見ていました(笑)。移転したいなと思っていた時に、たまたまここを見つけていいなと思っていたら、たまたま僕のお客さんの不動産の人から「ここが空きましたよ」と聞いて。「じゃあ」と見に行って即決です(笑)。

 

 

ーこの周辺は美容室が多いですが、その中で『OORRY.』さんの特徴を知ってもらうために取り組んでいることがあれば教えていただけますか?

ブランディングやお店から出すものが全てだと思うので、発信し続けることはしています。ただ僕はSNSが弱いので、どちらかというとホットペッパーで発信しています。

 

ー今後のビジョンを伺ってもよろしいでしょうか?

もう1店舗出したいなと思っています。コンセプトを変えたり、地域にあった集客のブランディングをしたりしたいですね。栄にもう1店舗出してもいいですが、ちょっと離れた地方に出したい夢もあります。その時は僕がそこへ行きたいですね。

 

 

ー実現が楽しみですね。では最後に、The MIRRORを通して伝えたいことをお願いします

TheMIRRORはクリエイションへの思いの強いサロンが参加していると思いますので、みんなで盛り上げられたらいいなと思っています。うちはそんなにたくさんアップしている方ではないですが、クリエイティブでみんなと交わって東海エリアを盛り上げていきたいですね。

 



「コンテストに参加し続けることで、技術もセンスも上がった実感がある」

OORRY. | 長縄 淳 -Jun Naganawa-


 

ー美容師になろうと思ったきっかけからお願いします

高校生の頃に友人のお兄さんが有名店で美容師をしていて、紹介でそのお店へ行ったら、みんなカッコいいし、髪型もいつもと全然違った感じになって。その時の感動というか衝撃から美容師に興味を持ち始めました。

 

ー『OORRY.』さんで働くきっかけを教えていただけますか?

元々は栄の違う美容室で働いていました。その頃からオーナーの岡田とは撮影でよく一緒になっていたのもあり、岡田も僕のことを知ってくれていて。僕がそのサロンを辞めた時に、岡田から「一緒にやらないか」と声を掛けてもらったので、「じゃあ」と(笑)。

 

 

ー他の美容室へ行くという選択肢もなく即決だったのでしょうか?

他のサロンさんも見ましたが、元々のつながりもあったし、岡田から新店舗のビジョンも聞かせていただいて、店の立ち上げから関われる事ってあまりないからやりがいもあるなと思い決めました。

 

ーでは、『OORRY.』さんで働いていて良かったなと思うのはどんな時でしょうか?

撮影など好きなことをやらせてもらっていますし、お店の内装も含めてすごくいい環境で働かせてもらっていると思います。流行やファッションに敏感なお客さんがたくさん来られるのでやりがいもすごくあるし、僕はカラーをウリにしているのですが、それを求めてお客さんも来るので、自分にも合っていると思います。

 

 

ー長縄さんのカラーを求めてお客さんが来られるんですね

僕のお客さんはカラーばかりですね(笑)。業界的に見ても、カラーのお客さんが来る比率はたぶん高いと思います。少ないんですけどSNSにもアップはしているので、それを見て来られる人が多いですね。

 

 

ーどのようなカラーが得意なのでしょうか?

僕は流行のカラーよりも個性を生かしたカラー、ちょっとデザインを効かせたカラーが得意です。ナチュラルな感じではなく、ちょっと尖った個性を生かすような他ではできないカラーを突き詰めて、それをお客さんにできるように練習をしています。

 

ーコンテストにも積極的に参加されていますが、参加し続けることで得られたものをお聞きしてもいいでしょうか?

コンテストの準備からめちゃくちゃ大変なんですけど、その分終わった後は達成感もあるし、次は負けたくないという気持ちも湧いてきますね。あと、単純に上手くなっていくなと。ずっと何も考えずに参加していたのですが、練習もするし調べる。それを繰り返すことで、すごく技術もセンスも上がった実感はあります。だから、やり続ける意味はあると思っています。もし賞を取ったら業界で名も上がりますし。

 

 

ー2012年に最年少でトレンドビジョンの最終ノミネートに選ばれていますよね

はい。最初がその結果だったので…。

 

 

ーそうなると次も出ざるを得なくなりますよね

そうなんですよ。それがなかったら、たぶんやっていなかったと思います。普通にサロンワークをしていたんじゃないかなと。

 

ーそうなんですね。では、自分はまだまだここが足りていないんじゃないかと思われるところはあります?

めちゃくちゃあります(笑)。僕は自分で言うのも何ですが職人肌だと思うので、お店でリーダーシップを取ったり、経営に近いことを勉強したりするのが苦手で。でも、やっていかなきゃいけないなと思っています。

 

 

ーと言うことは将来お店を持ちたいと?

半々ですね。『OORRY.』でずっとやっていきたい気持ちもありますし。

 

ーでは、美容師として今後の目標を教えてください

賞を取りたいコンテストもあるので、そこに参加し続けていつか賞を取りたいですね。

 

ー期待しています。では、最後にThe MIRRORを通して伝えたいことをお願いします

TheMIRRORはフォトがメインのイメージなので、『OORRY.』の雰囲気や技術、スタッフ間の雰囲気を発信していくことで、店が発展するきっかけになったらいいなと思います。

 

 

 

 

 

 

 

INTERVIEW BY N.TSUBOI

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