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『IZA』が東京に出店 その経緯とビジョンを訊く

有言実行。以前のインタビューで「東京への出店は必須」と話していたオーナーの星屋。今年の5月1日(水祝)、その言葉が実現。『IZA』の東京店『fuscia(フューシャ)』が、東急田園都市線の「駒沢大学」駅近くにオープンする。その店長に抜擢されたのは、現在『titian』の店長である田中美名。その田中も、以前のインタビューで東京への憧れを語っていた。そこで今回、オーナーの星屋と田中の2人に、東京出店へ至った経緯からお店のビジョンまでをお訊きした。



「苦労はまだ見たことのない景色を見られる準備」

IZA代表:星屋 和秀-Kazuhide Hoshiya-

 

「後輩たちの夢であり自慢できる店舗でありたい」

titian by IZA|店長:田中美名-Mina Tanaka-

 


 

田中美名: 場所は世田谷区で、田園都市線の「駒沢大学」駅から徒歩10分ぐらいのところです。オープン日は5月1日(水祝)です。

星屋和秀: この日はちょうど大安なんですよ。普段はあまり気にしていませんが、オープン日だけは大安にするということだけは決めていて。

 

ー新しい元号となる日でもあるので、すごくおめでたい日ですよね。続いて店名もお願いします

 

田中: 『fuscia(フューシャ)』です。フューシャピンクという色があって、それをそのまま取りました。今店長をしている『titian(ティティアン)』も金褐色という色のことなので、何か特別な意味があるわけではなく、響と色のイメージで選びました(笑)。フューシャは赤紫に近いピンクなのですが、男の人が持っていてもいやらしくない色かなと。それに、トレンドカラーの時もあって、オーナーが買って来た「DIOR」のネイルポリッシュの新作がフューシャピンクでした。そういうトレンドの時にオープンしたお店というのもいいなと。

星屋: 僕には名前を決めるセンスがあるんですよ(笑)。最初に出したお店を『zoe.zoe(ゾッゾ)』と付けたら、その後『ZOZO』が人気になりましたし、『titian』もオープンの4年後に「LOUIS VUITTON」がティティアンのバッグを発売しましたので。だから、フューシャという響きもこれからくる気がします。

 

 

ーそれは楽しみですね。以前星屋さんをインタビューさせていただいた際、「東京に出店するのは必須」とおっしゃっていました。それがついに実現しますが、今回オープンしようと思った決め手を教えていただけますか?

 

星屋: 東京にお店を出すことが目的ではなく、スタッフが成長してきたら東京に出店すべきだと思っていました。今回、田中を含め何人かが成長したので出店しますが、オープンしてからだ大事だと思っています。「東京にサロンがあってすごいね」ではなく、東京にお店があることにどういう意味があるのかを大事にしています。

 

ー何人かが成長してきたとのことですが、その中から田中さんを指名されたのはなぜでしょうか?

 

星屋: 田中が元々東京志向だったということもありますし、「東京に出店予定があるなら頑張りたいです」と言っていても、いろいろな理由で辞めていくスタッフが多い中、素直にすくすくと成長してきたのが田中だったからです。

 

 

ーその田中さんも以前のインタビューで、入社前に星屋さんから東京出店のビジョンを聞いて「ここで働けば夢を掴めると思った」とおっしゃっていました。ついにその夢が叶いますが、今どういうお気持ちですか?

 

田中: 専門学校の頃は、東京に暮らして東京で美容師をしていることがカッコいいと思っていたので、いつか東京で働きたいと思っていました。でも今は、東京でお店を成功させることの方がカッコいいと思うようになりましたし、それが今の私の夢になりました。

 

 

ー東京で働くことから、東京で成功させる方へと気持ちが変わっていったのは、『titian』を任されたことが大きかったのでしょうか?

 

田中: 本店から出たことによってオーナーや先輩たちから離れ、『titian』で自分が一番上になったことは大きかったです。スタッフも増えて、育てることに責任を感じてたくさん悩みましたので。それに、私はお客様に育てられたと思っているので、そのお客様たちから離れるのはちょっと寂しいですね。

星屋: 今しみじみと聞いていましたけど、田中は任されたことに真摯に向き合ってきたから、今ちゃんと核が出来てきているなと感じました。それに、『titian』が忙しくなったのは田中店長ありきだと思っているので、その成功が東京に行っても大丈夫だという自信にもなっていると思います。そういう段階を踏んでいることで良い方向へ進んでいるんじゃないでしょうか。確実にコツコツが『IZA』のテーマなので。

 

 

ー田中さんは、『IZA』で働くスタッフにとってのロールモデルになりそうですね

 

星屋: 僕は、その人に会いに行きたくなるという人間性でのカリスマ性を大事にしています。それがあれば、美容師として一生食いっぱぐれないと思っているので。『IZA』はそういう人を育てる会社にしたいから、田中をはじめみんなが素直に成長しているのは、本当に僕のおかげだなと思っています(笑)。

 

 

ー素晴らしいオーナーですね(笑)。東京に出店と聞いて最初に浮かぶ街は、代官山や青山、原宿かなと思います。でも、新店舗は世田谷区の「駒沢大学」駅近く。その場所に決めた理由をお聞きしてもよろしいでしょうか?

 

星屋: 代官山や青山、原宿という分かりやすい街に出すことが悪いとは思わないんですけど、僕は全て縁だと思っていて。『IZA』の本店は名古屋市の天白区にあるんですが、夜になると静かな場所なんですよ。でもお客様で溢れ返っている。そっちの方がカッコいいと思いません?ミーハーな感覚ではなく、縁があって世田谷区になっただけで、練馬区でも豊島区でもよかった。たまたま世田谷区の「駒沢大学」駅近くだっただけ。いい所に巡り合えたと思っています。

 

ー田中さんはその場所へ行かれました?

 

田中: 行きました。最初は都会にバーンみたいなイメージだったんですけど、実際にお店の場所へ行ったら落ち着いた雰囲気の住宅街で、都心も近くていい場所だなと思いました。

 

 

ー意地悪な質問をします。東京出店と聞いた時、原宿や青山をイメージされませんでした?

 

田中: 最初は東京にいることがカッコいいから始まったので、原宿や表参道、青山に憧れはありました。でも、オーナーと話をしたりいろんな場所へ行ったりして、それが全てじゃないなと。今はSNSの時代なので都心だから強いわけじゃない。場所は関係ないと思います。それに、私はその辺がくると思っています。

星屋: 「駒沢大学」駅は「三茶(三軒茶屋)」駅とサザエさんの街の「桜新町」駅の間にあって、三茶が飽和状態になってきているのでこれからくるなと。それに、去年から今年にかけて近辺に3店舗ほどオープンしているとも聞いたので、みんな感じるところがあるのかもしれないですね。

 

 

ーなるほど。では、新店舗『fuscia』のビジョンをお聞きしてもいいですか?

 

田中: 歩道に面していてそんなに広くないので、“秘密基地”をテーマに作ろうと思っています。近くに大学がいくつかあって、ワンルームも多いので学生さんが多く住んでいると思いますし、店舗のオーナーさんとお話しした時に、昔から住んでいらっしゃる方も多いと聞きましたので、学生さんにも地域の方々にも来てほしいなと。その人の人生においてお気に入りの場所で在りたいという思いもあるので、学生さんたちには、ここにいるから私はおしゃれな時間を過ごしていると思ってほしいし、地域の方々には癒される時間として来てほしいなと考えています。

星屋: 秘密基地って魅惑的な響きで、子供の頃はその場所にワクワクする何かがあるから、秘密基地を作ろうとするわけです。そういうアンテナを張っている感度の高い人が来てくれたらいいなと思います。この秘密基地には、技術もあるし、癒しの時間も作りますし、おもてなしもする。全てにおいて、ここはあなたにとっての秘密基地に十分そぐうサロンなんですよということです。

 

 

ーとはいえ、やはりライバルも多いと思います。『fuscia』という秘密基地を選んでもらうために、すべきことは何だとお考えでしょうか?

 

田中: 本当は上手いと言いたいんですが、技術に差がないとした場合、お客様がここに来て良かったと思ってもらえるものをどれだけ提供できるかだと思っています。私やスタッフと喋って良かったというのが一番大事だと思うので、その人のためだけの接客をもっと出していければきっとお客様も分かってくれるんじゃないかと。

星屋: お客様は技術の細かなところまで分からないと思います。だからこそ、またこの人に会いたくなる、この人なら元気が出る、この人といると楽しくなるというものが突き抜けてあれば、絶対に人は寄ってくる。どんなに技術を磨いても、人間性が良くなかったら来ないと思うんですよ。僕は、人の脳に傷を付けるをテーマにしているのですが、いつも自分がワクワクしていることが大事だと思います。昔よく言っていたんですが、新店がオープンしてお客さんが1日に2、3人だったら、大概は「しか」と思うんですよ。それは違うと。オープンしたばかりなのに、2人も来てくれた。その2人が紹介してくれたら来月は4人、その次は…と増えていくことをイメージしたら、その2人に会うことはめちゃめちゃワクワクしませんか?と。それだけでテンションが上がりますよね。そういう生き方をすることが大事だと思っています。それがおもてなしであり『IZA』の強みです。

 

 

ー田中さんはその環境の中で育ってきたから安心できると。田中さんは東京出店に不安なことはないですか?

 

田中: 不安なことは、全て何とかなるに落とし込んでいます(笑)。今まで『titian』でやらせてもらったことを、東京でどう試すかを考えるだけでワクワクするので、そっちの方が大きいですね。

星屋: 僕は、不安は最大の武器だと思っています。不安がないと頑張れないじゃないですか。上手くいかないと頑張れないし、上手くいったから安心でもなく、時代は流れているから一生勉強しなければいけない。田中はそれを分かっていると思います。

 

 

ー不安を力に変えてぜひ東京店を成功させてください!最後に、田中さんには今後の抱負を、星屋さんには田中さんへエールをお願いします

 

星屋: 僕はたくさん苦労した方がいいと思っています。やっぱり、結果が出たら人って思い上がるわけですよ。僕の場合だと、新しいお店を出すなど常に新しいことに挑戦しているので、上手くいかなくてあれ?と思うことが多くて。それでも何クソと思ってやっていくから成長できる。『titian』を出した時も最初は大変だったけど、田中はめげず向き合ってやってきたから成長が待っていて、その後にちゃんとご褒美もある。彼女の一番のご褒美は、資生堂のグランプリだと思うんですよ。それを取ることで名古屋で田中という名を馳せたし、あの時の田中さんの作品は良かったねと美容師さんの脳に傷を付けられた。本店で勤務していたらそれは絶対にありえなかったと思う。ここに来て苦労した分、ちゃんと成長できた証だから、東京にお店を出して最初から順風満帆に行った方がいいけど、そこでの苦労はまだ見たことのない景色を見られる準備。今の頑張りが先へと繋がっていくので、東京の先はニューヨークかパリしかないですよね。もうそこまで来ているのだから、夢を大きく持つべき。苦労しても母体がしっかり援護するし、何かあれば全力でサポートするので、自分一人で頑張るんじゃなくてみんなで頑張っているんだから、自分を責めることなく楽しんでほしいですね。

田中: 今回念願の東京へ行くことになるんですけど、昔の私の東京への見方と今の東京への見方は、これまでの間で成長して変わってきました。今までは自分のために行きたかったけど、今は半分はスタッフのために行きたいです。東京にお店があることによって、スタッフは新しい夢を持てるし、うちの店は東京にもあると言える。そういうみんなの自慢でいたいし、後輩たちの夢であり自慢できる店舗でありたいと思っています。私個人としては、もっとコンテストや作品作りも頑張りつつ、美容師としてサロンワーク以外の仕事をもっと広げていきたい。みんなの夢でいたいし、こういう生き方があるんだと思ってほしいです。

 

 

 

INTERVIEW BY N.TSUBOI

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